ホーム > 食の安全・安心財団について

理事長挨拶

公益財団法人 食の安全・安心財団
理事長 唐木 英明

ごあいさつ


 2013年4月1日、食の安全・安心財団は公益財団法人に認定され、公益目的事業、すなわち公益法人認定法2条4号が定める、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するための事業を行うことになりました。

 

 本財団は2009年4月に設立されたものですが、その名称が示す通り、食の安全を守るとともに、消費者の安心のために寄与しようという目的を持っています。

 

 食品の安全あるいは消費者の不安につながる問題を拾ってみると、2000年以後の主な出来事だけでも、2001年に始まるBSE問題、2002年の中国産冷凍ホウレンソウの残留農薬問題、2003年の米国BSE問題に始まる米国産牛肉輸入問題、2004年の鳥インフルエンザ問題、2008年の中国産冷凍餃子食中毒事件、輸入事故米の不正転売、2010年の宮崎県での口蹄疫の発生、2011年の牛生肉ユッケ食中毒事件、2012年の白菜浅漬け食中毒事件などが次々と起こっています。

 

 食品により健康を害する事例も後を絶ちません。その原因の大部分が腸管出血性大腸菌O-157などの食中毒菌とウイルスによるものであり、公式の統計に出ているものだけでも年間3万人前後の食中毒患者が出ています。またフグやキノコなどがもつ毒による食中毒も続いています。食品に毒物を故意に混入する犯罪事件で以前は被害者が出ていましたが、幸いなことに2000年以後は中国産冷凍餃子事件以外に被害者は出ていません。

 

 このような事例から、食の安全を守る最も重要な事項は食品の衛生的な取り扱いによる食中毒の防止であると考えられます。またフグやキノコの毒に対する注意の呼びかけ、そして食品を利用した犯罪行為やテロの防止にも注意を払う必要があります。

 

 2007年前後には食肉の偽装、産地の偽装、賞味期限や消費期限の偽装など表示の偽装が多数発覚しました。厳密に言えばこれは食品の安全性の問題ではなく商道徳の問題ですが、食品関係事業者の信頼を失墜させ、消費者の不安を大きくした点では非常に残念な出来事でした。

 

 食品安全基本法第8条には食品関連事業者の責務が定められています。そこには食品関連事業者は、「自らが食品の安全性の確保について第一義的責任を有していることを認識して、食品の安全性を確保するために必要な措置を食品供給行程の各段階において適切に講ずる責務を有する。」と書かれています。

 

 また19条には食品の安全性の確保に関する教育、学習等)が定められ、「食品の安全性の確保に関する施策の策定に当たっては、食品の安全性の確保に関する教育及び学習の振興並びに食品の安全性の確保に関する広報活動の充実により国民が食品の安全性の確保に関する知識と理解を深めるために必要な措置が講じられなければならない。」と書かれています。

 

 当財団は、食品の安全の確保について第一義的責任を有する食品関連事業者が法令順守を徹底し、食の安全を守るための意識の確認と技術の向上を支援すること、そして、消費者およびメディア関係者に食の安全に関する科学的な情報をタイミングよく伝えることにより、食品の安全性の確保に関する知識と理解を深める手助けをする活動を続けています。これまでも食品の放射能汚染問題、食中毒問題、表示の問題などを取り上げて多くの方々と情報や意見の交換を行ってきました。

 

 このたびの公益法人化を機会に、食の安全と安心の確保に向けて一層の努力を行う所存です。皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。


                                                  平成25年4月1日